6月も下旬、街を歩いているとバーゲンセールが始まっていることに気が付きます。Sydもバーゲンは好きなので、家具屋さんや小物屋さん、洋服屋さんなどを回って面白いものを探しています。
特に洋服屋さんでは30%とか50%、場合によっては70%とか80%といった大きな割引をしています。服飾業界通の方からお話しをお伺いすると「洋服は利益率が高いので、結構大きくディスカウントしても利益は確保できる」という事らしいです。 では、利益率が高いと言われる服を扱っている洋服屋さんというビジネスは、全体としてどのくらいの利益率なのでしょう?今回、OLさん向けファッションのセレクトショップというかショッピングモールのようなサービスなどを提供しているマガシークを見てみました。利益率の高い服を扱ってて、しかも利益率が高いと言われるネットビジネス。どれだけの利益を叩き出してるのでしょう?Sydの想像は大きく膨らんだのですが、現実は想像していたよりも利益率が低くてびっくりしました。 2006年4月から2007年3月の1年間におけるマガシークの売上は約54億円とかなり大きいものでした。しかし、営業利益は約4億円、売上高営業利益率は7.5%でした。営業利益率はこの前年度も7.8%だったので、特に2007年3月期の結果が低かった訳ではないようです。 服屋さんは、バーゲンシーズンに大幅なディスカウントをして気前の良いところを見せて下さっています。マガシークでも「6月30日11時本格スタート」のプレサマーセールが「最大84% off」という予告が大きく出ています。でも、1年を通してビジネス全体を振り返るとそれ程利益率は高くはないようです。なかなか楽な商売はなさそうです。 #
by crazyfujiyama
| 2007-06-27 12:51
| その他個別サービス市場
前回、このブログで日米欧のネット広告市場規模を比較しましたが、今回は商品別のシェアを比較してみたいと思います。
必ずしも商品の定義が一致しているとは限らないのですが、3つの市場に共通して登場する商品に「検索連動広告/ Search」があります。先ずSydが驚いたのは、欧州市場におけるSearch Advertising のシェアは45%でアメリカよりも高いという点です。検索エンジンはgoogleを始め、ヤフーやmsnといったアメリカ製が幅をきかせているので、検索連動広告もアメリカ市場におけるシェアが一番高いとSydは思っていました。でもこの結果を見ると、検索連動広告は欧州でより活発に使われているようです。 ちなみに日本市場における検索連動広告のシェアは26%、3市場の中で一番、しかもダントツに低くなっています。とはいっても、日本は市場規模自体も3市場の中でダントツに小さく、また検索連動広告は最も大きく伸びている分野なので、もしかしたら数年後には欧米市場のような大きな比率になっているかも知れません。 その数年後、欧米のネット広告市場はどうなっているのでしょう?欧米市場について不案内なSydは踏み込んだ予想は出来ませんが、それでも「モバイル広告」がそれなりの比率を占めていることは想像に難くありません。 昨秋パリに行ったとき、パリジャン・パリジェンヌはもちろん欧州各地からの旅行客が携帯電話でおしゃべりしたりメールを打っている姿をたくさん見かけました。特にイタリア人は日本人と同じかそれ以上に携帯電話でしゃべりまくり&メール打ちまくりという状態でした。こういった様子を見ていると、数年後に2006年時点の日本と同程度、約10%のシェアをモバイル広告が占めるというのはあり得るお話のようにSydには思えます。 2006年の結果を見る限り、日米欧のネット広告市場は「全く違う」という感じではありません。しかし、それぞれに特徴がありそうな気がします。そして、各市場の共通点と特徴はこの先もっと明らかになってくると思います。言葉の壁は大きくて乗り越えるのは難しそうですが、隙間くらいは見付かりそうです。その隙間から一生懸命覗き込みながら各市場の魅力、世界レベルで起こっている動きなどを見つけていこうと思います。 #
by crazyfujiyama
| 2007-06-22 12:10
| ネット広告関連
皆さんは「ヨーロッパのインターネット広告事情」をどの様に想像されますか?
Sydは昨年秋にパリへ旅行したのですが、その時宿泊を検討したほとんど全てのホテルに「無線LAN使えます」と書かれていたり、街の中にも数多くの無線LANが使える場所を見つけることが出来たりしました。また、美術館やオシャレなお店なども立派なホームページを持っていたりします。パリの街にもインターネットは着実に根付いているようです。 しかし、美しい街をゆっくり散歩したり、紅葉の美しい公園の前のカフェでのんびりお茶とタルトタタンを楽しんだり、美味しくて量もたっぷりのディナーを時間を掛けて楽しんだりしていると、パリの街にインターネットの網が張り巡らされていることをすっかり忘れてしまいます。 IAB (Internet Advertising Bureau)の発表によれば、パリを含むヨーロッパにおける2006年のインターネット広告市場規模は80億ユーロ、日本円に換算すると1,300億円強でした。これは日本の約4倍、アメリカと比べても3分の2程度というかなり大きな市場になっているようです。 国別で見ると、イギリスがその4割を占めています。金額ベースでは31億ユーロ(日本円で約5,200億円)で、これは日本の1.4倍の規模です。Sydがアナログな日々を楽しんだフランスでもインターネット広告市場は約12億ドル、日本円で約2,000億円でした。思った以上にインターネット広告市場はヨーロッパでも拡大しているようです。 ところで、国別ランキングで面白いのは、オランダが英・独・仏に次いで4番目に大きな市場という点です。オランダの人口は約1,600万人で日本の約8分の1なのに、インターネット広告市場規模は約900億円で日本の約4分の1の規模です。つまり、人口1人当たりのインターネット広告市場規模は日本の2倍です。 Sydは、オランダという国に「インターネット先進国」というイメージが無かったのでこの結果は驚くべきものでした。インターネットと言うとついついアメリカの方を向き勝ちですが、実はヨーロッパにもいろいろと面白いサービスや技術があるのかも知れません。そういえば、以前分析した Dailymotion.comというサイトもフランスのサイトでした。 Sydには言葉の壁もあってなかなか欧州のインターネット事情の全貌を理解するのは難しいかもしれませんが、少しでも理解を深めることが出来るような手掛かりを探していこうと思います。きっと、日米とは異なった風景が広がっていて楽しそうなので。 #
by crazyfujiyama
| 2007-06-21 15:54
| ネット広告関連
丁度一年前live.comの利用が急速に伸び始め、それを受けてSydは「live.comとmsn.co.jpの住み分けはどうなっていくのでしょう」という記事をブログに書きました。あれから一年、住み分けの状況は明確になったのでしょうか?
一年前の記事ではlive.comとmsn.co.jpの2つに注目していました。現在では、live.comはhotmailなどにログインする時やマイクロソフトのブログサービスである「スペース」を利用するときにお世話になる人が多いようです。またmsn.co.jpは、検索結果の表示やニュースなどmsnの多くのコンテンツを利用するときに使います。大まかに言えば、ログインが必要なサービスはlive.com、特に必要のないサービスはmsn.co.jpという役割分担が見えてきます。 ところで、暫く前からmsn.comも日本語版msnのサービスの一部に登場するようになっています。トップページという目立った場所で登場することから、皆さんの中にも気が付いていた方が多いかと思います。ただちょっと変わっているのは、トップページの見出しからニュースを読む場合にはmsn.co.jpに流れ、また検索した場合にも検索結果はmsn.co.jpに表示されています。どうやら、トップページの1ページのみがmsn.comというアドレスのようです。もしかしたら他にもあるかもしれませんが、良く分かりません・・・ さて、サービスの住み分けはこんな状況になっているようですが、利用状況はどうなっているのでしょう?今回、これら3サイトの重複状況を見てみました。面白いのは、live.comとmsn.co.jpの重複も結構多いのですが、それ以上にmsn.comとlive.com、あるいはmsn.co.jpとの重複が多いということです。2007年5月のデータを見ると、msn.co.jpの約4分の3が、またlive.comの8割以上がmsn.comと重複しています。msn.comは日本語版msnのトップページを提供しているだけなのに・・・msnのトップページのパワー、実に恐るべしです。 とはいえ、まだまだ重複していないユーザーも沢山います。例えば、msn.comの約4割はmsn.co.jpともlive.comとも重複していません(つまり、これらのサイトを利用していません)。これら3つのサイトをあわせた月間リーチは2007年5月で37.2%、これは月間リーチランキングで10位に入る規模です。これだけのユーザーを全てのサービスで共有できれば、msnはかなり強力なサイトになると思われます。 これら3サイトを合わせた月間リーチの推移を見ると、1月から2月にかけて大きく下がったものの、その後は右肩上がりに伸びています。先ほど見たように、各サイトのパワーをもっと活用すれば更に利用を伸ばすことは可能でしょう。ここでSydがちょっと気になるのは、この先の展開をどのサイトが主導するのかという事です。ログインサービスを中心としたlive.comか、コンテンツを多く抱えるmsn.co.jpか、それともトップページを提供しユーザーを一番多く抱えるmsn.comか。 今度、1年も間をおかずにまたmsnの分析をしたいと思います。その時のmsnは、今よりももっとずっと魅力的になっていることを期待しましょう。 #
by crazyfujiyama
| 2007-06-20 15:13
| Web2.0など
Sydは2007年を「女性、特に「お母さん」という切り口でCGMサイトが盛り上がる年」だと予想していて、中でもbenesse.ne.jp と cookpad.com に注目しています。「教育」と「料理」という「お母さん」にとって大事な話題が交換されていて、実際利用が伸びているからです。
面白いのは、2007年5月のビデオリサーチのデータで見るとこれら2つのサイトは非常に似ています。月間ユーザー数はbenesse.ne.jpが138万人でcookpad.comが136万人でほぼ同じです。また、女性比率はbenesse.ne.jpの67%に対してcookpad.comは68%、女性の30代と40代を合わせた割合はともに45%となっています。 「もしかしたら、これら2つのサイトのユーザーは結構重複しているのでは?」とSydの想像は膨らんだのですが、実際には重複しているユーザーはほんの一部に留まっています・・・これは一体どの様に理解すれば良いのでしょう? 「教育」と「料理」は30代・40代の女性にとって大事な話題ではあるものの、その両方をしっかりカバーするのは難しくて「教育重視派」と「料理重視派」に分かれているのでしょうか。それとも、単に別々のサイトなのでユーザーが重なっていなくて、もしこれらが統合されたりして相互の移動が簡単になれば両方を使うユーザーが増えるのでしょうか。 最近では、ポータルや雑誌社が運営する総合女性サイトの利用が伸び悩んでいる一方、ここで分析したbenesse.ne.jpやcookpad.com、前回分析した通販サイトといった専門サイトの利用は着々と伸びています。こういった専門サイトを集めた「スーパー総合サイト」のようなものが出来れば総合サイトでも利用を伸ばすことが出来るのか、それとも「専門性の高さ」が魅力ということでユーザーは専門サイトを選ぶのか。また、専門サイトをハシゴして楽しむユーザーはこの先増えていくのでしょうか? この先のbenesse.ne.jpとcookpad.comの動向を見ていく中で、もう少し考えてみたいと思います。スッキリしないまとめで申し訳ありません。恥ずかしいお話ですが、これがSydの現在の実力です・・・皆様により楽しいネット業界の動きをご紹介していくよう更に努力していきますので、今後とも宜しくお願い致します。 #
by crazyfujiyama
| 2007-06-19 16:21
| Web2.0など
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